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ILO:家事労働者のディーセント・ワークに関する初の条約を採択

2011/06/21

ILOは6月16日、第100回年次総会において、これまで「労働者」として保護されてこなかった家事労働者の適切な労働基準に関する初の条約を採択しました。

この条約は、「家事労働者のためのディーセント・ワークに関する条約(第189号)」で、これを補足する勧告文書第201号も、同時に採択されました。

世帯内で家事やケアワークに従事する家事労働者の数は、世界中で5,300万~1億人に上るとみられ、その8割以上を女性が占めています。労働場所が個人の世帯内であること、移住労働者が多数を占めていること、そして家事労働は「女のしごと」の延長にすぎないとして価値を低く見積もられている等の理由から、無休労働、賃金不払い、虐待や性暴力の訴えも相次いでいます。

条約では、これまで「労働者」とみなされてこなかった家事労働者も、ディーセント・ワークへの基本的権利を有する労働者であると宣言、妥当な労働時間や休暇、雇用条件の提示、結社の自由や団体交渉権などの権利を明示しています。

ILO駐日事務所によるプレスリリース日本語版はこちらから。

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