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【沖縄・那覇】米兵性暴力事件:「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の要望書

2016/03/16

以下、2016年3月13日に沖縄県那覇市で起きた米兵による性暴力事件に対する「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の要望書です。

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米軍兵士の性暴力事件(準強姦事件)被害者への十分な対処を求め、
米軍の撤退を求める要求書

 2016年3月13日未明、那覇市内のホテルで、友人と観光で来沖中の女性が、米軍キャンプ・シュワブ所属で米海軍一等水兵の男(24)による性暴力を受け、女性知人の通報により、加害者は準強姦容疑で警察に逮捕されました。
 楽しかったはずの沖縄の観光が、一夜にして恐怖と屈辱感に陥れられたという女性の心身の痛みはいかばかりか、同じ女性として激しい憤りを感じずにはいられません。
 折しも、2年近くにわたって市民による辺野古への新基地建設反対行動がキャンプ・シュワブ前で繰り広げられているにも関わらず女性の人権を蹂躙する事件が発生したことは、駐留米軍にいかに人権意識が欠如し抗議行動への認識が皆無であるかを表しています。
 起こり続けるこの性暴力事件は、個々の兵士の犯罪に留まらず、駐留する軍隊全体の構造的暴力であり、戦後ずっとこのような暴力による人権侵害に苦しんできた沖縄において、改めて今回の犯罪に対して、強い怒りをもって米軍に抗議をするものです。
 日本政府として、菅官房長官が、米側へ綱紀粛正と再発防止を申し入れたと報道されていますが、もはや言い古された建前の「綱紀粛正」「再発防止」であってはなりません。その原因について徹底調査の実施を求める必要があります。キャンプ・シュワブ所属の兵士が、なぜ那覇市内のホテルに投宿していたのか、ここ数年、米兵による女性への性暴力事件は那覇市内を中心に発生しています。
 2010年には、帰宅した女性がドアを開けた瞬間に米兵に襲われた強姦未遂事件、2012年、歩行中の女性が背後から襲われた事件など。日米地位協定によって、米兵はいつでも自由に基地外に行動できることからこのような事件が発生しているのです。
 これ以上、軍隊の構造的暴力の犠牲を生まないためにも、私たちは以下のことを強く要求します。

・被害女性のプライバシィーが守られ、心身の十分なケアがはかられること
・被害女性への謝罪と加害米兵の厳正なる処罰を行うこと
・女性、子どもの安全は生活環境を保障するため、全米兵の基地外行動を禁止すること
・日米地位協定を抜本的に改正すること
・沖縄からすべての基地・軍隊は撤退すること

2016年3月15日

基地・軍隊を許さない行動する女たちの会
共同代表 高里鈴代・糸数慶子
電話・ファクス 098-864-1539

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