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(10/19)クメール・ルージュ政権下の「強制結婚」と現在のカンボジア社会への影響

2017/09/13

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カンボジアは第二次世界大戦後、日本に対する戦後賠償を最も早く取り下げた国であり、その歴史的背景から日本と極めて良好な関係を保ってきたといえます。しかし、1975年に共産主義革命を掲げた、クメール・ルージュが政権をとり、それまでの社会基盤を徹底的に破壊しました。政権は約4年続きましたが、その間、貨幣や学校などは廃止され、虐殺や拷問などのさまざまな人権侵害が起きたのです。
当時の深刻な人権侵害の一つが「強制結婚」です。クメール・ルージュ政権は、個人や家族による婚姻の決定を禁止し、国が全ての婚姻関係を管理する制度を導入しました。国によって強制的につくられた家族には、さまざまな歪みが生じ、戦後40年が過ぎた現在でも多くの問題を残しています。
講師の中川香須美さんは、2016年に行われたクメール・ルージュ国際法廷(注)で、専門家として、カンボジアのジェンダー問題について解説し、当時の婚姻制度について証言しました。それまで、クメール・ルージュ政権下の婚姻制度に関する学術的調査は行われておらず、2016年に中川さんが実施したものが初めてでした。調査では、当時、結婚した人の6割以上が公権力によって強制結婚させられていた事実が明らかになっています。本セミナーでは、クメール・ルージュ時代の強制結婚について、具体的な事例を紹介しながら、現在のカンボジア社会への影響について解説していただきます。

(注)クメール・ルージュ政権によって行われた虐殺等の重大な犯罪について、政権幹部を裁くための裁判。カンボジア国内法廷で国連の協力を得て実施されている。

日時  2017年10月19日(木) 18:30-20:30 (開場:18:15)

会場 渋谷男女平等ダイバーシティセンター・アイリス 会議室1,2 (東京都渋谷区桜丘町23-21 渋谷区文化総合センター大和田8F)(アクセス

参加費  一般 1,000円、アジア女性資料センター会員・学生 800円

定員 40人

お申し込み方法 こちらのフォームからお申込みください。
※フォームにうまく入力ができない等の場合は下記、お問い合わせ先まで、①お名前②ご連絡先(メールアドレス、電話番号など)をご連絡ください。
※当日参加も受け付けますが、お申込みいただいた方を優先いたします。

講師   中川香須美さんプロフィール
1997年からカンボジアに住み、2001年からパンニャサストラ大学でジェンダー学を担当。2008-2010年、JICA専門家としてカンボジア女性省で勤務、その後も女性省のアドバイザーをつとめ、第二次「女性に対する暴力撲滅のための国家行動計画」を2年かけて参加型で草案。国連開発計画、国連ウーマン、国連人口基金、その他NGOなどのコンサルタントとしてカンボジアで働く。アジア女性資料センターの会員であり、『女たちの21世紀』の連載コラム「アンコールからのんびり便り」執筆者。

【お問い合わせ】
特定非営利活動法人アジア女性資料センター
E-mail:ajwrcあっとまーくajwrc.org Tel:03-3780-5245 Fax:03-3463-9752
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町14-10-211

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