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“ZINE(ジン)”パワーでフェミの戦後70年を広めよう!ワークショップ報告

2015/06/30

5月28日から全4回で開催した「“ZINE(ジン)”パワーでフェミの戦後70年を広めよう!―いちむらみさこのZINEワークショップ」は6月13日に最終回を迎えました。ワークショップの様子をご報告します。

チラシ
(講師のいちむらさんのイラストが入ったワークショップのチラシ)

1日目は、参加者同士の自己紹介の後、講師のいちむらさんから、どうしてフェミジンが生まれたのか、そこにはどんな意味が込められているのかなど、フェミジンに関する豆知識が紹介されました。そして、女性たちのパンク・バンド「ライオット・ガール」の音楽を聴きながら、それぞれが「戦後70年」の今年に感じていることを共有。共通して見えてきたのは、「イライラ」「ピリピリ」「ヒリヒリ」というキーワードでした。安倍政権になってから「イライラ」が増えている。イライラに加えて「ピリピリ」とした緊張のようなものと、「ヒリヒリ」とした痛みも伴っている。同じ目標を持って集まっているはずの運動現場でも、そのイライラ、ピリピリ、ヒリヒリ常に感じる・・・こんなことが話し合われました。

1日目
(いちむらさんの手作りメモ用紙にそれぞれが感じるイライラ・ピリピリを書きました。)

2日目は、私たちのイライラ、ピリピリすることを広げていく作業です。それぞれの「イラピリ」を出し合いグループわけをしました。完成したフェミジンにはここで出されたテーマが盛り込まれています。

3日目
(みんなで内容を相談中)

3日目はグループわけをしたテーマごとにそれぞれが内容を考えアイデアを共有しました。いちむらさんから、個人的なことは政治的なこと、もっと自分の日常に近づけてみよう!とアドバイスをもらいながら、それぞれの担当ページの構成を考えていきます。そして最終日はそれをもとに作りこんでいきました。

4日目
(書き書き書き書き・・・・)

そして完成したのがこちら!!

ジン
(どーん!! 「PMS70!」の表紙)

タイトルは、「PMS70!」

P ぴしっと
M もちろん
S 戦争する
7 な
0 オー
! !

「PMS70!」!!!!

たくさんのジン
(たくさんの「PMS70!」)

今回のフェミジン作りに参加したメンバーのチーム名も決めました。「ダンワら連」です。安倍首相が今年8月に発表すると言われている談話は、日本の侵略戦争を否定し、今まさに目の前に迫る戦争法案を肯定するような内容になることが危惧されています。私たちにイラピリを与え続けている安倍首相に私たちは談話られないぞ!というスピリチャルが連なった名前です。

毎回のワークショップでは、運動現場の女たちが、「おにぎり」をにぎらされる、にぎろうとする、にぎってもいいと思っている、という「おにぎり問題」が話題になりました。「女はおにぎり、男はテント建て」という性別役割分業意識に対して、私たちはどう声を上げていくのか。運動現場では些細なことと思われがちなそういった問題を解決することこそ、目の前に迫る戦争法案、安倍談話、基地問題などに打ち勝つために重要なのだと語り合いました。また、おにぎりをにぎりたくないわけじゃなく、おにぎりをにぎらされたくないのだ!という気持ちから、「闘うおにぎり」「心におにぎり」「おにぎられるな/おにぎらせるな」というスローガン(?)も誕生しました。

闘うおにぎりステッカー
(いちむらみさこさんのデザインで「闘うおにぎりステッカー」も作りました。おにぎらレスラーが性別役割分業お断りを訴えています。)

今回のワークショップへは沖縄や広島からもご参加いただきました。

「PMS70!」は参加者それぞれが渡したい人のために分け合って持ち帰りました。「おにぎられたくない!」「おにぎられないぞ!」という気持ちを込めた「性別役割分業お断り!」ステッカーがついて1部200円。数は限られていますが、アジア女性資料センターにも少し置いてあります。

最後にライオット・ガールのトビ・ヴェイル(Tobi Vai)の「ジグゾー(Jigsaw)」(1991)に掲載されたフェミジンをつくる理由についての一節をご紹介します。

「人を楽しませるためでも、気晴らしのためでも、ほかにもっと上手にできることがないからでもなく、もし私がこういうことを書かないでいたら、ほかの誰かも書きはしないだろうから」

ダンワら連は第2フェーズに突入するとの噂もありますが、まずはこれでワークショップのご報告とします。
ご参加いただいたみなさま、ダンワら連にご注目いただいたみなさま、ありがとうございました!

さあ、みなさんもご一緒に、闘うおにぎり!
ステッカー

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