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男女格差レポート2017 日本は114位に後退 

2017/11/13

 2017年11月2日、世界経済フォーラム(WEF)による、世界各国の男女格差を指数化した「男女格差レポート2017」が発表された。このレポートは、毎年、経済参画、政治参画、教育、保健の4分野で、男女平等の度合いを数値化し、各国を順位付ける。
 2017年の日本の順位は、144か国中114位と、過去最低だった2016年の111位からさらに3つ順位を下げた。分野別に見ると、経済参画114位、政治参画123位、教育74位、保健1位となっている。今回も大きな傾向の変化は見られない。相変わらず、政治参画および経済参画分野の遅れが目立つ。
 とりわけ順位の後退が際立つのは、政治参画分野だ。2016年103位から20位も順位を下げた。項目別に見ると国会議員の男女比では2016年の122位から129位に、閣僚の男女比は2016年の50位から88位に大きく下がっている。2017年10月22日に行われた衆議院選挙で当選した女性議員の数を見ると、またしても1割程度に留まった。
 経済参画分野では、2016年の118位から114位と上がったが、依然として非常に低い水準だ。男女の賃金格差は100位、専門職・技術職での男女比は101位だった。また、安倍政権の「女性活躍」政策の目玉であるはずの幹部や管理職での男女比については、2016年の113位から116位へと下がっている。安倍政権の掲げる「女性活躍」については、以前から具体的な効果は期待できないという懸念の声があったが、ここでもやはり成果は見えてこない。
 教育分野では、識字率、初等教育、中等教育では1位であるにも関わらず、前回に引き続き、高等教育の進学率(101位)の低さによって、全体の順位を下げた。保健分野では、2016年の40位から1位となっている。
 世界的な傾向は、他の分野と比べると保健と教育分野での男女格差は縮んでいる。保健では34か国、教育では27か国が同列1位を獲得しており、調査国全体では、どちらの分野も男女格差解消達成率の平均は90%以上だ。一方、経済参画では男女格差解消達成率が58%、政治参画では23%と、全体としても格差是正が深刻な課題であることが指摘できる。
 総合1位は、9年連続のアイスランド、2位はノルウェー、3位はフィンランド、4位はルワンダだった。アジア諸国におけるトップはフィリピンで、10位にランクイン。中国は100位、韓国は118位だった。
 レポート発表直後の2017年11月3日には、日本政府による国際女性会議WAW!2017が開催された。WAW!において安倍首相は、「女性のエンパワーメント」と題されたスピーチで、現政権による「女性活躍」政策と、その実績を語っている。しかし、今回のレポートで明らかになったのは、未だに日本の男女間格差は深刻であるということだ。目下の急務は「女性活躍」というスローガンをアピールすることではなく、男女間の賃金格差の解消、女性の政治参加の推進、待機児童問題の解消など、山積する問題の解決に向けて法整備など具体的な効果の期待できる政策実行である。

●「男女格差レポート2017」全文(英語)

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