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ブラジル:中絶全面禁止法案が特別委員会で採択 24都市で反対デモ

2017/11/16

ブラジル議会の特別委員会で、レイプによる妊娠や母体の命に危険がある妊娠についても中絶を全面的に禁止する改正法案が採決された。

2017年11月13日、ブラジルの24都市では、この法案採択に反対する女性たちのデモが行われた。報道によると、リオデジャネイロのデモでは軍事警察が爆弾を使用するなど、非常に危険な鎮圧が行われたが、それでもデモ参加者は抗議を続けたという。

特別委員会で賛成票を投じた18人の議員は全員が男性だった。修正案について彼らは「命にYES!中絶にNO!」と言って採択を祝ったという。

数千人もの女性たちが、ブラジル中の都市をデモ行進し、この修正案を本会議で通さないよう訴えた。サンパウロのデモには7000人もの人々が参加したという。

望まない妊娠を含む全ての中絶が非合法となれば、安全ではない方法による中絶を選ばざるを得ない女性たちが増えることは確実だ。世界保健機関(WHO)のデータによると、毎年4万7000人もの女性たちが安全ではない中絶のために亡くなっている。デモ参加者は「女性の命のために!」「子宮を自由に!」「すべての人がこの法案に反対!」といったサインを掲げた。

ブラジルでは2015年に41万6000人の女性が中絶をしているが、その大部分は違法に行われている。ブラジルの法律では、妊娠の継続によって女性の命が危険にさらされている場合、レイプによる妊娠の場合、胎児に先天性脳障害がある場合のみ中絶が許可されてきた。これまでの非常に限定されてきた合法的な中絶さえも禁止されてしまえば、出血、感染、そして死に至るケースもある安全ではない中絶によって、女性や少女たち、とくに貧困層の人々の命の危険が高まることになる。

【報道】
●Human Rights Watch (11/15) Brazil’s Congress to Vote on Abortion-Ban Brazilians March Against Proposed Amendment
●Upside Down World (11/14) ‘A Rapist Is Not a Father’: Brazilian Women Protest Proposed Rollback of Abortion Rights
●The Intercept (11/14) MULHERES MARCHAM CONTRA A PEC QUE PROÍBE ABORTO

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