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【北京報告】④ハリウッドからメリルストリープも参加

2005/03/03

北京+10報告

3月2日

朝から「慰安婦」問題のキャンペーンに関する打ち合わせをし
て、いくつかのワークショップに顔を出しました。アジア女性資料
センターのツアーに行った方は覚えているでしょうか? ビルマの
少数民族の女性に対するビルマ軍の性暴力について、オーストラリ
アのアイリーン・ピタウェイ(APWWの重鎮)たちがサポートしたワ
ークショップが開かれていました。テイテイも来ていて、相変わら
ず忙しく飛び回っていました。そうそう、「強かんの許可証」翻訳
記念のイベント、どこかで本当にやりたいですね。

ビルマやネパールの女性に会うたび「日本はなんで何も行動を起
こさないのか」と問い詰められます。ネパールは、この間のクーデ
ター後、援助を停止した国はたくさんあるのに、「日本はなぜ?」
と聞かれます。「40年前に戻ったみたい。移動の自由がぜんぜん
ない。ここに来るのも、ビザがとれるか心配だったけれど、どうに
か来ることができた。男性の方がよりチェックが厳しい」と言って
いました。

午後は、「イクオリティ・ナウ」が主催したイベントに出まし
た。この団体は今、CSWに「女性に対する差別的な法制度に関する
特別報告者」を、CSWに設置するよう協力に働きかけています。こ
のワークショップのモデレーターは、なんと、メリル・ストリープ
でした!米国の有名な実力派女優としてご存知の方も多いですよね
(確か、マディソン郡の橋もそうじゃなかったかしら?)。法のも
とも平等は法のもとの平等に過ぎなくて、実際の生活の場面ではた
くさんの差別があるけれど、法制度のもとでは少なくともすべての
女性が平等を実現すべきだ、というメリル・ストリープの発言はお
そらく、ハリウッドで大変な思いをしてきた彼女自身の言葉なんで
しょうね。

午後にはまた、日本政府の発言がプレナリーでありました。なん
と、国連公用語ではない、日本語で発言しました。特別二重通訳で
す。参加しているNGOの女性たちは、顔を見合わせていました。さ
らに、5分に短くした原稿を読んでいる政府代表(自民党の男性。
名前が覚え忘れた)は、行動綱領のコの字も言わず、つまり再確認
と言う言葉を言わず、日本の施策だけだらだら話して終わり。グロ
ーバルな問題にもまったく言及せず、思ったよりもひどく、失望し
ました。何人かの女性たちが今、申し入れみたいなものをすべく、
動いているようです。

また、米国の発言もあったらしい。私は部屋を出ていて聞けなか
ったのですが、これもかなりひどかったらしい。そして、かなりひ
どいこのスピーチにプレナリーの会場にいた女性たちがすごい拍手
をしたとか。右派たちはどこでも組織的に動いているようです。

さて、9時からNGOブリーフィングがあるので出かけますね。
また。

渡辺美奈

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