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国連特別報告者が人身売買対策強化を勧告

2010/06/13

主要な受入国である日本における人身売買について情報収集し、政府対策の効果を調査するため、2009年7月に日本を公式訪問した国連特別報告者ジョイ・ヌゴジ・エゼイロ氏の報告が6月に公表された。エゼイロ氏は、2004年の行動計画策定、2005年の人身売買罪の刑法追加など近年の政府対応を評価しつつも、被害者保護のための包括的な法的枠組みや、人権アプローチに基づく対応が欠けていると指摘。とりわけ、人身売買を明確に定義し、被害者を発見するための明確な基準を設置すること、警察等法執行官の訓練が急務であるとした。労働搾取や、DV、児童ポルノなども視野に入れ、人身売買の根幹に向け包括的対策を促す内容となっている。

エゼイロ報告の主な勧告

・国際組織犯罪防止条約人身売買禁止議定書等、関連条約の早期批准。
・男性被害者や労働搾取もカバーするよう人身売買の定義を明確化すること。 
・被害者保護のための包括的な法制度の整備。
・国際機関や市民社会と協力して人身売買に関する政策調整や監視を行うための独立した恒久的機関を設置すること。
・被害者発見のための明確なガイドライン設置。法執行機関へのトレーニング。
・被害者専用シェルター、多言語24時間ホットライン、社会復帰支援、無料の法律援助の保証、被害者賠償のための基金設置等、包括的な被害者保護対策の充実。
・児童ポルノやDV対策の強化。研修・技能実習生の労働搾取防止策の強化。 
・被害者の長期的回復支援のため、滞在許可発給基準を明確化し、更生プログラムを策定すること。
・行動計画の実行、監視、評価へのNGO参加の拡大。
・人身売買の根幹問題に取り組むため、送り出し国との2国間協定を検討すること。

>>>原文はこちらからダウンロード可能。
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