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日の丸・君が代違憲訴訟:東京高裁が不当判決

2011/02/10

東京高裁は1月28日、東京都立学校の教職員ら395人が、日の丸・君が代に対する起立・斉唱を強制する東京都教育委員会の通達が憲法に違反するとして、 義務がないことの確認をもとめて起こした裁判で、通達を違憲とした一審の東京地裁判決を取り消し、原告の訴えを全面的に退ける判決を下した。

都教委は、2003年10月23日に、都立の学校長あてに対し、教職員に式典での起立などを命じる職務命令を出すよう通達で指示し、良心の自由にもとづ いて命令に従わない職員は処分の対象とされている。

2006年9月の東京地裁判決では、「教職員に一方的な理論や観念を生徒に教え込むことを強制するに等しい」として、都教委の通達や職務命令は、思想・ 良心の自由を保障した憲法19条に違反すると判断したが、高裁の都築弘裁判長は、通達は個人の歴史観を直接的に否定するものではなく、不合理とは言えな い」として、原告らの主張を全面的に退けた。

この高裁判決について、日弁連は会長声明で、「自己の思想・良心を守るためにとる拒否の外部的行為は、思想・良心の自由の保障対象となる」と指摘。また 「教師に対し国歌斉唱やピアノ伴奏を強制することは、結局のところ教師の自由な創意と工夫を大きく阻害することにつながるものであり許されない」と述べた。
原告らは最高裁に上告する方針。

【報道】「日の丸・君が代通達」合憲 都教職員側、逆転敗訴--東京高裁(毎日新聞)日弁連会長声明

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