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安世鴻さん写真展:東京高裁がニコンの抗告棄却

2012/07/06

東京・新宿のニコンサロンで7月9日まで開催中の写真家・安世鴻さんによる、中国に置き去りにされた日本軍「慰安婦」被害女性をテーマとした写真展について、東京地裁に続き、東京高裁も7月5日、会場使用仮処分命令に対するニコン側の保全抗告を却下しました。

ニコン側は抗告理由で、「安氏の写真展は『政治活動』の一環として行われることが明らかになったため、サロンの目的である『写真文化の向上』に反する」などと主張、また、右翼の抗議行動や警備員の配置のために多大な損害を受けているとして、保全の必要がないなどと主張していました。

これに対し東京高裁は、「そもそも、写真文化は、写真そのものに内在する芸術的価値に独自の存在意義が認められて発展してきたものと見られるのであり、そのテーマによっては政治性を帯びる場合もある」と指摘。抗議行動や警備によるニコン側の負担についても、安氏の責任であるといえない以上、ニコンは会場を提供させる法的義務を免れることはできないとしました。

しかしニコンサロン側はいまだに、「裁判所の命令により仮に会場を使用させている」との立場を崩しておらず、会場使用にさまざまな規制を課しています。

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