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東京地裁:日韓会談の外交交渉文書開示を命令

2012/10/15

1965年の日韓国交正常化に至る外交交渉文書を外務省が不開示としたのは違法だとして、日韓の歴史研究家ら11人が開示を求めていた訴訟で、 東京地裁(川神裕裁判長)は10月11日、不開示対象文書の約7割について不開示決定を取り消し、開示を命ずる判決を言い渡しました。

朝鮮半島に対する日本の植民地支配に関わる数多くの訴訟において、国は、「日韓請求権及び経済協力協定により完全かつ最終的に解決されている」との主張を繰り返す一方、実際に韓国との間でどのような交渉が行われたかを示す文書については、「韓国や北朝鮮との外交交渉上不利になる」などとして、非公開とする立場をとりつづけてきました。なお韓国政府は2005年に関連文書161件の全面公開を行っています。

外務省は、研究者らの開示請求に対し382カ所を不開示としていましたが、裁判所は、文書作成から30年以上を経ても不開示を主張するには、「社会情勢の変化などを考慮してもなお、国の安全などを脅かす恐れがあり、保護に値すると国が立証する必要がある」と指摘。海上警備に関わる文書などを除けば、外務省が開示拒否した文書のほとんどは不開示とする必要がないとして、約7割にあたる268カ所について開示を命じました。

判決はさらに、不開示妥当とした他の文書についても、全部または一部を開示する余地のあるものもありうるとして、外務省に対し再検討をうながしています。事実にもとづき植民地支配責任処理のあり方を広く議論していくためにも、国は判決を受け入れ、知る権利の保障に務めることが求められます。

【報道】読売新聞(10/11)日韓国交交渉時の竹島巡る外交文書に開示命令
【参考】日韓会談文書全面公開を求める会(判決全文あり)

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