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【橋下発言】吉見義明教授が公開質問状

2013/06/07

橋下徹大阪市長・日本維新の会共同代表が、「風俗活用」発言については撤回・謝罪するとしながら、日本軍「慰安婦」問題についてはいまだに、「他国も同じようなことをしていた」「強制の証拠はない」「性奴隷と翻訳されているのは誤り」等と妄言を連ねていることに対し、長年、日本軍「慰安婦」問題について研究をされてきた中央大教授の吉見義明さんが公開質問状を出されました。

 吉見教授は6月4日の記者会見で、橋下氏の「ほかの国も『慰安婦』を利用していた」という発言について、「軍の施設として組織的に慰安所を作った国はドイツ以外になく、日本の『慰安婦』制度は特殊だ」と指摘。また、橋下氏が昨年8月の記者会見で「吉見さんも強制連行の事実まではなかったと言っている」と述べたことについて、研究者としての名誉を傷つけるものであると抗議し、「居住の自由、外出の自由、廃業の自由、拒否する自由がなかった日本軍『慰安婦』は、性奴隷制である」と指摘しました。

 吉見教授は、日本の裁判所が強制の事実があったことを認定していることや、当時の日本が女性の人身売買・強制労働を禁止する国際条約に加盟していた事実、日本軍の組織的関与を示す証拠などを挙げながら、橋下氏の認識をただし、7月5日までに回答するよう求めています。

吉見教授の質問状はこちら(PDF) 吉見教授の添付資料(慰安所制度の創設・運用に関する資料)はこちら(PDF)
報道
毎日新聞(6/4)橋下氏慰安婦発言:中央大教授が公開質問状 大阪市に提出 日刊スポーツ(6/4)「慰安婦制度は特異」中大・吉見教授会見
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