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安保理:平和・安全保障とジェンダー平等・女性のエンパワーメントに関する決議2122号を採択

2013/10/25

国連安全保障理事会で、10月18日、平和構築・安全保障とジェンダー平等、女性のエンパワーメントとの関係に焦点をあてた決議2122号が採択されました。

女性・平和・安全保障に関する安保理決議としては、1325号決議(2000年採択)、1820号決議(2008年)、1888号決議(2009年)、1889号決議(2009年)、1960号決議(2010年)、2106号決議(2013)に続く、7番目のものとなります。

2000年に採択された1325号決議は、あらゆるレベルの意思決定における女性の平等な参加が平和構築と安全保障の鍵であるとして、武力紛争下における女性・少女の保護、和平プロセス、復興過程におけるジェンダー視点の導入と女性の参加を促す内容でしたが、採択から10年以上が経過しても、各国の安全保障・和平構築における女性の参加は低いレベルにとどまっています。

この2122号決議は、「女性と少女のエンパワーメントおよびジェンダー平等が、国際平和と安全保障を維持する努力において根本的に重要であることを再確認し、1325号決議の完全な実行に対する根強い障害を克服するには、女性のエンパワーメントと参加、人権に対する深いコミットメント、そしてあらゆるレベルの意思決定における女性の参加を実現するための協調したリーダーシップ、持続的な情報、行動と支援が不可欠であることを強調する」と述べており、国連や加盟国、その他関連するアクターに対し、より具体的で強力な行動をうながすものです。

決議は、ジェンダー不平等ゆえに、女性たちが紛争下や紛争後において、いっそうのリスクや不利益な扱いを受けていると指摘し、女性の経済的エンパワーメントは紛争後社会の安定にとって重要であると強調しています。また、紛争の影響を受けた女性たちに対する包括的なサービスの提供、とりわけ、レイプによる妊娠への対応も含む全般的なセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルスサービスの差別なき提供の必要についても言及しています。

その他、以下のような項目が盛り込まれました。

・紛争による女性への影響や平和構築活動における女性の役割等に関するよりタイムリーな情報提供と分析の必要
・武力紛争の防止・解決や平和維持、紛争後過程に関するあらゆる議論において女性の参加を高め、ジェンダーの要素を検討する必要
・紛争後の選挙において女性の完全かつ平等な参加と女性の安全を保障すること
・国連の平和維持活動に軍・警察要員を派遣する加盟国は女性の参加を高めるとともに、すべての要員に適切なトレーニングを行うこと
・紛争下および紛争後に女性の司法へのアクセスを妨げる障害をとりはらうこと
・紛争下および紛争後に影響を受けた女性と少女に継続した支援を提供するための、司法や保健分野を含む機関強化のための支援提供
・女性に対する戦争犯罪や人道に対する罪の不処罰を終わらせる加盟国の義務を果たすこと

日本政府は今年、1325決議の国別行動計画を市民社会との協議のもとに策定することを発表し、現在、外務省をとりまとめ機関として議論が行われています。「ジェンダー平等と国際的な平和構築・安全保障」という1325号決議の趣旨に適う国別行動計画を策定するには、ジェンダー平等の実現と、女性の平等な参加、エンパワーメントこそが鍵であることを、新決議はあらためて明確にしていると言えます。

●決議2122号本文(英語・PDF)
●UN Womenプレスリリース(10/18)

●1325号決議および日本の国別行動計画についてより詳しく知りたい方はこちらのページへ

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