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インド:同性愛者の権利を否定する最高裁判決

2013/12/18

インド最高裁は12月11日、4年前の高裁判決を覆し、同性愛をあらためて違法とする判決を下しました。国内のLGBT団体や国際人権団体からは、「時計の針を100年前に巻き戻す判決だ」と強い批判の声があがっています。

インドでは「自然の秩序に反する性的行為」として同性愛を処罰の対象とするイギリス植民地時代に制定された刑法377条が今日まで維持されてきました。これに対し、2001年にセクシュアルヘルス・ライツに取り組む国内のNGOが、同条項はすべてのひとに人権を保障するインド憲法違反であるとして提訴。ニューデリー高裁は2009年に、同条項は違憲であるとして、成人間の合意にもとづく同性愛を非犯罪化しましたが、さまざまな宗教の保守派団体がこの判決を不服として最高裁に上訴していました。

最高裁は、多くの人々の予想に反して高裁の判決を覆し、問題の条項を削除するかどうかは議会が決定することだとしました。しかし選挙が来年に近づく中、保守派の票を気にする政府が、同性愛者の権利擁護のために迅速に動くとは考えられない状況です。4年前の高裁判決を契機にさかんになりつつあったLGBT運動にも大きな衝撃をあたえています。

【報道】
Wall Street Journal日本語版(12/12)インド最高裁、同性愛を認めず―下級裁判決を棄却 Reuter (12/11) Supreme Court turns the clock back with gay sex ban

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