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【安保理決議1325号】パブコメの出し方を解説しました!

2014/09/29

安保理決議1325号の国内行動計画案に関するパブリックコメントの出し方を解説しています!
ぜひ、以下をパブコメ提出の参考にしてください。

パブコメの提出はこちらから(※2014年10月14日(火)まで。)

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女性・平和・安全保障に関する行動計画案 パブコメ募集中!(10/14まで)
            市民の声を集めて計画を強化しよう!


「女性・平和・安全保障に関する行動計画案(第2稿)」に対するパブリックコメントの募集が、10月14日まで行われています。
この行動計画は、国連安保理決議1325号(2000年)にもとづき、国内外の平和構築・平和維持、安全保障に関わるさまざまな活動と意思決定にジェンダー視点を導入し、女性の平等な参加を保障していこうというものです。草案は市民社会組織代表、学識経験者と政府の協議をもとにまとめられましたが、まだまだ不十分な点、弱いところがたくさんあります。意思決定過程への市民参加は基本です。意見をたくさん届けて、多くの市民が注目していることを示し、この行動計画が真の意味で平和とジェンダー平等に向けた変革のツールになるように強化しましょう。

パブコメの出し方

★意見はどう書けばいい?
行動計画案は「序文」「参画」「予防」「保護」「人道・復興支援」「モニタリング・評価・見直しの枠組み」の6つのパートに分かれています。一人で何回出してもかまわないので、パートごとに分けてコメントを書くのがいいでしょう。もちろん、興味のあるところだけにコメントしてもいいし、全体的な意見を書いてもかまいません。一度に送れる意見は2000字までです。
どの部分についての意見なのかが明確に伝わるように、「『参画』の目標1・具体策1・指標2に関する意見」というように、できるだけ具体的に書きましょう。
そのうえで、ぜひ参考としていただきたいのが、1325NAP市民連絡会が政府との協議に提出した提案です。見比べてみると、提案のどこが生かされ、どこが弱められたり落とされてしまったかがわかると思います。
以下では、市民連絡会の提案を参照しながら、各柱ごとにコメントの例をあげてみました。これも参考にしながら、ご自分の言葉で、コメントを送りましょう。

★評価できる点も書こう
行動計画案は不十分な点もたくさんありますが、評価できる特徴もあります。これらが後退しないよう、評価できると思うところは「いい」と書くのも意味があります。
たとえばこんな特徴があります:
●行動計画案が市民参加で議論されていること。
●自然災害の対応(国内を含む)においてもジェンダー視点、女性の参画を推進していること。
●女性・女児だけでなく、難民・国内避難民、民族的・宗教的・言語的少数者、障害者、保護者のいない子ども、女性世帯主世帯、LGBTなど、脆弱性の高い多様な受益者に目配りをしていること。
●モニタリングに反映させるため、指標を細かく明記していること。
●モニタリング・評価の過程にも市民社会の参加が確保されていること。
●国内の外国軍(米軍)によるジェンダー暴力にも言及していること。

★全体について(例)
●市民社会が参加して行動計画が作られたことを評価する。行動計画の中でも、序文や実施主体などで、市民やNGOの役割をきちんと位置付けるべきだ。

★序文(例)
●「3.日本の取り組み」の(1)の冒頭に「戦争を含む過去の歴史の中で、日本社会において女性の声が十分に反映されず、国内外の多くの女性が多大な犠牲を払った」とあるが、前後の脈絡がつながらない、おかしな文章だ。日本が行動計画をつくるにあたっては、過去に侵略戦争や植民地支配を行い、多くの女性を「慰安婦」とするなど大規模な性暴力をひき起こしたことに対する真摯な反省を表明することが不可欠だ。そうでなければ、今日の武力紛争下における性暴力の問題に対する取り組みも、誠意を疑われてしまう。
●「4.行動計画に関する基本的考え方」のところで、国際紛争の解決は非軍事的手段によって行い、武力紛争や軍事化、女性の人権侵害につながるようなことは行わない、という方針を明確に書くべきである。

★参画(例)
●【目標4】について、市民としての女性や女性団体が、外交・安全保障政策にかかわる意思決定に参画する機会をどう拡大するかという視点からの具体策が欠けている。特に米軍や自衛隊の基地・訓練などで直接影響を受ける女性たちと協議を行い、それを意思決定に反映させるべきだ。そのために、情報公開や意思決定プロセスの透明化、協議機会の拡大・増加などを盛り込む必要がある。
●【目標4】について、外交・安全保障政策にかかわる意思決定にジェンダー視点を導入するには、外部の専門家の協力も得て、これまで外交・安全保障分野における女性の参画や昇進を妨げてきた要因を分析し、現場の取り組みに活かすために改善策をまとめることを、具体策として盛り込むべきだ。
●【目標4・具体策5】について、PKOに派遣される自衛隊に女性を増やすのではなく、PKO活動がジェンダーに配慮して行われるように支援をすべきだ。
●【目標4・具体策6】について、「日本人女性が国連等国際機関や国連ミッション等のポストに就くよう積極的に支援。特に幹部への登用を促進」とあるが、日本人女性の昇進を後押しするためにNAPを利用すべきではない。日本人の登用と関わりなく、国連のジェンダー主流化、女性の人権への取り組みに協力すべきだ。

★予防(例)
●【目標6・具体策3】について、「平和教育を促進」となっているが、「1325号決議に基づき、ジェンダー視点からの平和教育」とすべきではないか。【目標4・具体策7】では「ジェンダー視点を取り入れた平和教育」、『紛争下の性暴力防止のための教育」、『ジェンダー差別や性暴力を防止するための教育」を支援」となっているのに、国内で同じレベルのことが実施できないのはおかしい。

★保護(例)
●「大目標」あるいは「意義とねらい」の中で、女性に対する暴力を容認せず、不処罰をなくすという方針を明確に書きこむべきだ。
●【目標3】(難民保護)について、ジェンダーにもとづく暴力被害者を含む難民を、日本はもっと積極的に受け入れるべきだ。
●【目標4・具体策3】について、PKO派遣要員によるGBV*加害があった場合、帰国してそのまま処罰を免れることがないよう、国連による行政処分を国内省庁行政処分と連動させるようにすべきだ。また、被害者への補償についても規定をつくるべきだ。
●【目標4】について、ふだんから組織内におけるGBV対策がとられていなければ、派遣時の加害は防止できない。【具体策3】の「GBV等の加害者を厳重に処罰し、苦情申し立て者に対するハラスメントを厳重に禁止するポリシーの公表と遵守」は、派遣時に限らず、国内でも必要。また、被害者が安心してアクセスできる独立した外部の苦情申し立て・監視メカニズムの設置が必要だ。
●【目標4・具体策5】「国内における外国軍隊によるGBVの予防と適切な処罰の確保」について、目標として書きこまれたことは評価できるが、指標が「検挙その他の法的対応の件数」だけでは不十分だ。法的対応がとられなかった事件がどう処理されたのかも含めてモニタリングすべきだ。

★人道復興支援(例)
●NGOの果たす役割について、「意義とねらい」や実施主体などにおいて、明確に書きこむべきだ。
●「ジェンダー配慮」という表現はおかしいので、「ジェンダー視点」とするべきだ。

★モニタリング・評価・見直し(例)
●評価委員会に市民社会の参加が確保されている点は評価できるので、実現してほしい。一般の市民にもわかりやすく行動計画の実施状況や成果を伝えるようにしてほしい。

※用語について
*GBV=ジェンダーに基づく暴力(Gender Based Violence)のこと。男女それぞれに割り当てられたジェンダー役割やジェンダー規範、女性・女児に対する男性の支配を背景とし、それらを維持することを目的とした暴力を指す。

1325号決議や、行動計画案に関するさらに詳しい状況は、こちらもご覧ください。
★キャンペーン:安保理決議1325号を実行しよう!
外務省ホームページ

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