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ボスニア・ヘルツェゴビナ:内戦下におけるレイプ被害者に補償を命じる初の判決

2015/06/29

6月24日、ボスニア裁判所は、1992-1995年のボスニア紛争下において、クロアチア人女性をレイプしたセルビア系ボスニア人の元兵士2人に対し、265000ボスニアマルカ(約15200ドル)の補償金の支払いと懲役10年の刑を言い渡した。

報道によると、元兵士2人は1992年、Orahova村の攻撃中に女性をレイプした。

さまざまな人権団体の調査によると、ボスニア紛争下で性暴力被害にあった女性は最大6万人で、その多くがイスラム教徒のボシュニャク人女性だった。ボスニアのNGOである”Medica Zenica”が1997年5月にまとめた調査報告書では、被害者の1~4%がレイプにより妊娠したとしている。

被害者の法的支援をしている”Trial BiH”は、判決を受けて声明を発表し、紛争下における性暴力被害者に対する画期的な判決を評価した。声明では「お金が被害者の痛みを消し去ることはないが、それでもこの日は被害者にとって非常に重要な日だ。この判決はボスニアや他の地域における戦争犯罪の被害者にとってきわめて重要で、被害者が正義を手に入れる希望がもてる」と述べている。

TRIAL(Track Impunity Always):声明”Court decision paves the way for wartime victims to get compensation”(pdf)

ボスニア裁判所は内戦下でのレイプ被害をこれまでも扱ってきたが、女性たちに対し、高額な費用がかかる民事訴訟で解決するように誘導してきた。民事訴訟になると女性たちは自身の身分を公表しなければならず、これまで被害を訴える事を断念した女性たちが多くいたという。

【報道】
International Business Times “Bosnian War: Court Orders Compensation For Rape Victim In ‘Landmark’ Ruling”2015.06.25
Reuters “Bosnian court grants first ever compensation to wartime rape victim” 2015.06.24

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