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国連:人権活動家の保護に関する決議を採択

2015/11/27

2015年11月25日、国連総会第3委員会において「人権活動家の役割と保護の必要性の認識」と題された決議が採択された。

拘束、ハラスメント、脅迫、拷問、誹謗中傷や殺害など、人権活動家をターゲットにした攻撃が深刻な問題となっている。活動家個人だけでなく、NGOのオフィスなどもターゲットとなり、活動に関するファイルが盗まれる、パソコンが壊される、活動に必要なものが取り上げられるなどの事件があとを絶たない。

世界拷問反対組織(OMCT)によれば、特に2001年9月11日以降、世界各地で人権活動家へ弾圧が増している。多くの政府は、9.11後に「反テロリズム」を謳った国内法を整備し、それを利用する形で人権活動家の基本的自由を奪っているのだ。

こうした事態に対処するため、ノルウェーが中心となって今回の決議は起草された。

決議は、各国に対し、人権活動家やその家族に向けられる攻撃についての説明責任を求めている。また、表現の自由、平和的な集会や連帯行動などの基本的権利を行使した活動を行ったことによって、国家に拘束されている活動家らの釈放も求めている。

ノルウェーは、他の加盟国との交渉において、多くの困難に直面したという。アフリカのグループからは、文書を大幅に弱いものにしようとする動きも見られた。しかし、圧力をかけられながらも、ノルウェーおよび賛同国は強い文書のまま通すことに成功している。

決議には117の加盟国が賛成票を投じた。

反対票を投じたのは、14か国(中国、ロシア、シリア、ブルンジ、ケニア、ミャンマー(ビルマ)、ナイジェリア、サウジアラビア、ジンバブエ、北朝鮮、南アフリカ共和国、イラン、パキスタン、スーダン)だった。

また、棄権したのは40か国(アルジェリア、アンゴラ、アゼルバイジャン、バーレーン、ベラルーシ、ボリビア、ブルネイ、カメルーン、中央アフリカ共和国、コモロ、コンゴ、コートジボワール、キューバ、コンゴ共和国、エクアドル、エジプト、エリトリア、フィジー、イラク、カザフスタン、クウェート、ラオス人民民主共和国、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ナミビア、ニカラグア、ニジェール、オマーン、カタール、スワジランド、タジキスタン、トーゴ、ウガンダ、アラブ首長国連邦、タンザニア連合共和国、ウズベキスタン、ベネズエラ、ベトナム、イエメン)だった。

OMCTと国際人権連盟(FIDH)が共同で行っている”The Observatory for the Protection of Human Rights Defenders”プログラムは、今回の採択を高く評価している。しかし、全会一致で採択できなかったことは大変残念だ。

The Observatory for the Protection of Human Rights Defendersの声明”UNGA passes resolution on the protection of human rights defenders”

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