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岩国基地の米兵による性暴力事件に対する抗議声明に賛同しました

2007/11/06

アジア女性資料センターは、「軍事基地と女性」ネットの「米海兵隊岩国基地の米兵4人による女性への集団レイプ事件に対する抗議声明」に賛同しました。

抗議声明は、4日、368人、25団体の賛同を得て、アメリカ大使館、アメリカ海兵航空隊岩国基地司令官、内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣、広島県知事に提出されました。

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米海兵隊岩国基地の米兵4人による女性への集団レイプ事件に対する抗議声明

 10月14日未明、広島市において、米海兵隊岩国基地所属の米兵4人による集団レイプ事件が発生した。米兵らはダンスイベントで知り合った19歳の女性を無理やり車に乗せ、約2キロ離れた人気のない駐車場に連れて行き車内で集団レイプした後、女性から現金を奪った。また、この事件の数時間後、同市内繁華街で同米兵らが女性を殴る別の暴行事件も起こしている。
   
 この事件は19日に最初の報道が行われた。警察は基地内にいる米兵4人を容疑者として特定しており、当初は身柄引き渡しを要求する方向で動き、証拠品の車などを米軍から提供も受けていた。しかし26日になって広島県警は米兵の逮捕状請求を見合わせ、任意で事情聴取すると急遽方向転換した。基地内にいる米兵がレイプを否認していること、女性の記憶があいまいな点があることが理由とされているが、非常に不自然な点であるとの疑念を禁じ得ない。
 私たちは岩国基地所属米兵による女性に対する集団レイプに強く抗議し、このような凶悪犯罪が発生したことに対する米軍司令部、米国政府、日本政府の責任をきびしく問うものである。この犯罪に対する厳正な裁判と処罰が行われなくてはならない。そのために早急に日本の警察へ容疑者が引き渡されるべきである。
 
 米軍の駐留はアジア各地で女性の安全を脅かし、無数の女性が米兵による凶悪犯罪の犠牲になってきた。最近の事件だけをふりかえっても、2003年の岩国におけるマッキントッシュ事件、2004年の佐世保におけるレイプ事件、05年のフィリピン・スービックにおける集団レイプ事件、2006年の神奈川殺害事件、本年2007年7月には刺傷事件、広島の事件が起きる直前には沖縄においてもレイプ事件が発生している。レイプは女性の人権を蹂躙する凶悪犯罪である。ましてや集団レイプは親告罪とならず司法上も「和解」がありえない重大犯罪と位置づけられている。テロリズム対策・国家安全保障に名を借りた米軍再編・米軍の増強の名で、このような凶悪犯罪が連続して発生し、女性の安全・市民の安全が脅威にさらされている。
 
 日米安保体制の始まりから今日にいたるまで罪を犯した米兵が基地内に逃げ込んで事件がうやむやになる事態がくりかえされている。04年以降米軍人の犯罪に関して日本側が起訴前の身柄引き渡しを強く求めた場合、米軍が「好意的配慮」を行うことが日米間で合意されている。しかし、これは日本の主権を否定した米軍による「好意的配慮」にすぎない。日本政府は日本在住市民の安全をまもるために米軍に犯罪容疑者の身柄引き渡しをもとめることこそ責務のはずである。日本政府は即刻米軍に対して4人の容疑者の身柄引き渡しを要求するべきである。
 
 岩国基地の周辺では半世紀以上の間、無数の女性が米兵の性暴力被害を受けてきた。近年では岩国基地の米兵が広島の繁華街にくりだすことが常態化しており、そのために米兵犯罪は広域化し、新たな多くの問題が引き起こされてきた。このような中で今回の事件に対して広島県知事は、「盛り場でうろうろしている未成年もどうかと思う」、「犯罪に遭わないためのリスク管理について一般論として言及した」と発言した。女性に落ち度があるかのような言説のために、これまでも多くの性暴力被害女性が傷つけられ、苦しめられてきた。元凶である米軍基地の存在を前提とし、被害女性に責任を転嫁するような発言は断じて許すことができない。ましてや知事という要職にありながら藤田知事がこのような無責任な発言を行ったことは言語道断であり、引責辞任にも値する、言葉の暴力である。私たちは藤田知事が即刻この発言を撤回し、被害女性に謝罪することを要求する。

                               2007年11月4日
 「軍事基地と女性」ネット運営委員会
  鶴田律子、中澤紀美子、永谷ゆき子、西村千津、方清子、藤目ゆき、森一女、柳本由加子

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