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スービック事件犯人の身柄を米大使館に移送

2007/01/04

フィリピン女性をレイプした罪で終身刑の一審判決を受けた米海兵隊上等兵、ダニエル・スミス被告が12月29日深夜、首都圏マカティ市拘置所から在比米大使館へ移送されました。同大使館によれば、移送は「比政府の許可」の下で行われたとされています。しかし身柄拘束権の所在や拘置所に関する比裁判所の最終判断はまだ出ていない状態で、比米合同軍事演習中止など米の圧力にフィリピン政府が屈する形になったと現地紙は報じています。現地では支援団体の抗議行動が行われています。
さらに詳しくは、「フィリピンのレイプ裁判を支援する連絡会」のブログをご覧ください。

また支援連絡会では、緊急に以下の声明を送りました。

受刑囚ダニエル・スミス移送に関する支援連絡会の声明

12月29日午後深夜、アロヨ大統領の命令により、米海兵隊員ダニエル・スミスはマカティ市刑務所から米大使館に移送された。
これは、有罪判決を受けた囚人は「フィリピン当局」によって監禁/拘束すべきとしたベンジャミン・ポゾン裁判長の判断を侵害するものである。
これは法律を侮蔑し、司法制度を侮辱するものである。
これはフィリピンの民衆に対する侮辱であり、その憲法を犯すものである。アロヨ大統領は、彼女が代表しているのはフィリピンの民衆ではなく、スミスという米兵であることを世界に示したのだ。彼女は主権の侵害の罪で弾劾されるべきである。

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