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WTOデモの逮捕者・全員保釈

2005/12/24

今日は、長い一日でした。

14反世貿示威者獲保釋
http://hk.news.yahoo.com/051223/12/1ju4f.html

主教?「港恥」非指前線警
http://hk.news.yahoo.com/051222/12/1jta5.html

今日23日、17日の衝突以来、最後まで逮捕・拘留されていた14名の方(国籍で韓国人11名、日本人、台湾人、中国人各1名の14名)が、観糖法院で保釈が決定されました。
保釈金の支払いが済み次第、保釈されました。次回の審判は12月30日午後2時半からです。

ポイントは衝突で逮捕者が出て以来、裁判に多くの香港人が傍聴に来、連日、ハンガーストライキや支援の行動(3000回の土下座、ハンスト、ろうそく集会)が行われ、メディアにも連日報じられた事。また、カトリック香港教区の陳日君主教は、徹底して警察側を非難、「デモ隊が暴力を振るったというが、警察も暴力を振るった。その後の逮捕者の扱い(逮捕拘留時の不手際)は香港の恥じである」と言い続けました。香港の民主化運動を通して、大変に社会的発言権のある主教がそのように発言し、メディアにも大きくと取上げられた点があります。
今日の主任弁護側弁護士を勤めたのは、元の民主党党首で立法会議員のマーティン李主銘さん。彼は、以前のシアトルの時の衝突騒ぎを例に出し、当時5万人のデモ参加者の中、600人が逮捕されたが、その中に外国人は一人もいなかった点を裁判長に指摘しました(今回は、逮捕された中で香港ID保持者を無条件に不起訴・釈放)
それから、拘留期限を延長しても、警察は証拠をきちんと提示できなかった点、そして、弁護士から裁判を傍聴に来られた陳主教が台湾人を除く、13名の身元引受人になるので、保釈はどうか?という提案をし、裁判長が受け入れた、と言うことです。

保釈条件は、2500香港ドルの保釈金、毎日、午後6時から10時の間に警察に出頭し、逃亡していない証拠としての報告をする、パスポートのオリジナルは裁判所であづかる、期間中、合意された場所(教会)に宿泊する、と言うものです。また、台湾人の学生さんは、1月に試験があるので、さらに100,000香港ドルを積み増し、一時的に台湾に戻る許可が下りました。

保釈の後、逮捕されていた人たちは、マスコミに直接顔が載る事を警戒し、バスにカーテンをして、引き受け先であるキリスト教の教会に向かいました。

まだ、起訴保留(Charge hold)ですが、30日にそれを検察側が取り下げれば、本当に無罪になります。ただ、後1週間後と言いましても、香港はクリスマス休暇(27日まで)ですので、これから先警察もどれだけのことが出来るのかわかりません。そういう意味では、私自身、楽観視しています。

Nさんは、とても元気そうです。他の韓国の方も、一人が風邪をひいておられるほかは大丈夫です。ほとんどの方は、先ずは1週間ぶりのタバコを嬉しそうに吸っておられました。その他に、支援してきた人たちと、午後8時ごろから、お祝いを兼ねた持ち込み弁当の夕食を一緒に、一緒にいただきました。教会は、香港最初の公共住宅が建てられた下町にあり、SCM(香港の学生YMCA)の集会でもよくお邪魔している教会です。また、機動力にかけては抜群の香港のメディアが教会の外で、逮捕されていた人にインタヴューしようと、うろうろしていますが、明日以降、逮捕された人も、外に出ても大丈夫かと思われます。

今回、本当に大変ではありましたが、それでもとても嬉しかったの
は、市民レベルでは、韓国の農民の方と香港の一般市民との交流がとても自然な感じで行われ、衝突のシーンがずいぶんメディアでは強調されましたが、実際にあってみると、英語ではしゃべれないものの、本当に人懐っこく接し、身振り手振りで話してくる韓国の方を本当にとても気に入ったと言う気がします。いろんな人が、一緒に写真を撮らせてくれと、農民の方にお願いしていましたし、皆さんも気軽にこたえておられました。韓国の方も、香港がずいぶん気に入ったようで「また来ます」と言っておられるのをよく見かけました。

そういう雰囲気の中、逮捕された人たちの支援には、多くの人が集まった事があります。特に、香港SOGO前の通りで行われましたキャンドル集会には、道の幅いっぱいになるほどの人が集まり、一緒に参加してくれました。裁判所でも、学生さんや香港で働いておられる移住労働者の人たちも一緒になって声援を送り「放人!、Release!、支持ハムニダ!ガンバッタ!」と4ヶ国語で面白い掛け声を送ってくれました。

裁判でも、多くの人が傍聴に訪れ、法廷内も満員御礼の立ち見状態
で、開廷時や休憩時に大声で上記のような掛け声を叫ぶ、荒れた感じの法廷でしたが、誰一人、退廷させられません。むしろ、いい新聞ネタになったように思います。

今回、香港警察の方も何から何まで初めてのことで、経験不足でやりすぎたと言う感じでしょう。香港のデモでは、50万人がデモに参加しても、それ自体での騒ぎとか逮捕者がないような土地柄で、海外から、経験豊富な人たちがやって来て、本当に後交差点1個まで追い詰められて、過剰に反応した、と言うのが本音でしょうし、当初から逮捕者を出さない方針だった事は記者会見でも明らかなので、何の準備もないまま、逮捕してもそれ以上、何も出来なかった、と言うところではないかと思います。今回の保釈で、警察側も、日々の食事やシャワーの準備、その他コマゴマした事を支援者からの批判を恐れながらすることから解放され、彼らにとっても良かったのではないかと思います。いずれにしましても、香港警察には、警備のプロとして、今回の経験を踏まえ、これからも返還前後、30年以上かけて築いた市民との信頼関係を損なうことなく、冷静に対応して欲しいと思います。

では、ひとまず

ちょ@香港

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