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香港でのWTO会議と抗議行動の紹介

2005/12/14

13日から香港でWTOの閣僚級会議が開かれておりますが、日本でどの程
度、報道されていますでしょうか?私が見た限りでは、ほんの一部、
会場外で衝突事件が起こったように書かれています。しかし、この3日
だけでも、デモ参加者と一般の香港市民との交流が進み、大変に興味
深い、展開になってきておりますので、先ずは独立系メディアのHPを
ご紹介します。雰囲気を感じていただければと思います。

中国語、韓国語からの翻訳には、以下のページがそれなりに役立ちま
す。
http://honyaku.yahoo.co.jp/url

韓国独立系メディア
http://www.vop.co.kr/new/index.html

香港独立メディア
http://www.inmediahk.net/public/index

ヤフー香港
http://hk.news.yahoo.com/wto/index.html

打ちこわしや自殺者が出る事を恐れていた香港市民直前の釜山のAPEC
の会議関連の報道で、韓国の農民と韓国の警察が激しくぶつかり合う
場面が連日報道されていた事もあり、一般的な雰囲気として、多くの
市民が海外から来る活動家によって、テロ行為や暴力行為が引き起こ
されるのでは無いかと、心配していました。新聞や週刊誌も、それを
オーバーに書き立てていました。そんな中、直前の日曜日には4千
人のデモが、ヴィクトリア公園から政府本部ビルに向けて行われまし
たが、何事も起こりませんでした。

13日の開会式の日に
13日は閣僚級会議の開会式の日でした。開会時刻に合わせて、ヴィク
トリア公園から会場のコンベンションセンターが見えるフェリー付き
場までデモが行われました。デモ自体は何事も無く、香港の高いビル
の間を練り歩きましたが何事も無く、無事にフェリー付き場まで到着
しました。が、まもなく、100人程度の韓国の農民たちが、海に飛び込
み始め、韓国の国旗を手にコンベンションセンターに向けて泳ぎ始め
ました。
皆が海の方を見ているその間隙を縫うように、別の韓国の農民団体の
人たちが、前回の会議の時に自殺した人の棺をかたどったみこしを持
って、そのまま、コンベンションセンターに向けて突進を始め、警察
官たちと衝突になりました。午後3時14分でした。彼らは棺に火を放
ち、警官たちとぶつかり合い始めました。このようなことにまったく
慣れていなかった香港の警察は、列を崩され、押され続けた事もあ
り、3時半ごろ、催涙スプレーを使い始めました。その後、1時間半程
度、かわるがわる警官との衝突が繰り返され、それ以外の参加者は自
然解散となりました。会場では、1名の韓国の方が気を失って倒れられ
たのと、次々に顔に黄色い催涙スプレー(マスター系)を浴びた人が会
場側に逃げてくるので、出口の付近を広く開け、ありったけのペット
ボトルに水を入れて集めるようにしました。後はほぼ成すがままで、
主催者のHKPAのメンバーもただ見守る状態が続きました。5時半ごろ、
韓国の人たちが会場に引き上げ、座り込み、歌を歌ったり、今日の行
動についての総括がところどころ英訳を交えつつ延々と行われまし
た。そして、7時過ぎにヴィクトリア公園に引き上げ始めました。ただ
特記すべきなのは、7名の農民と2名の警官に怪我が出た以外は、何事
も無く、逮捕者の出ませんでした。会場を去る際、韓国の農民たち
は、警察官に手を振ってましたが、香港の警察も3名ほど、手を振り返
していました。

14日は
午後から100名ほどの韓国の農民たちが同じ会場で、前日に続き、警察
の警備ラインを突破しようといろんな形で行動がなされました。正面
からけりを入れたり、寝たふりをしていきなり立ち上がったり、背中
から楯にもたれかかり、いきなり抱え込むように楯を取り上げようと
したり、それはそれは面白かったです。香港の警察もこの40年ほど、
楯を持って警備に当たった事がなかった事もあり、瞬く間に14枚もの
楯がデモ隊側に奪われてしまいました。この日は、顔にサランラップ
を巻いての攻撃で、催涙スプレーをかけられながらも、随分粘り強く
推し続けていました。夕方には、14枚の楯は、サインしたり、「WTO反
対」のステッカーを張られた状態で、丁寧に警察側に返還されまし
た。
この日は、夜に韓国の農民と主にインドネシアの漁民たちが待ちに繰
り出し、手にろうそくを持って、歌を歌ったり、踊ったりして、一種
の文化交流のような状態でした。

15日は
本体の会議がこう着状態でまさに「会議は踊る」感じです。そんな
中、韓国の農民たちが3歩進んで、1回土下座するデモを行いました。
是は、本当に香港人の心に訴えかけるものが会ったようで、その後、
多くの香港人が韓国人に混じってデモに加わりました。また、私がつ
めていた運営センターやメディアセンターには、香港の人たちから、
辛ラーメンなどのインスタントラーメンや、1000本を越す、ミネラル
水が差し入れられました。それから、インドネシアの漁民も海に飛び
込んだり、香港にあるいろんな国の領事館に抗議や申し入れが行われ
ました。韓国の農民たちが、最後に「香港の警察の皆さん、ありがと
うございます」と言って握手するシーンが報道されたりもしました。
また、今日は、韓国のデモ隊に混じって参加する香港人もところどこ
ろ見受けられ、あれだけ打ちこわしを恐れていた香港人の間に、一種
の韓国人のデモ隊に対するシンパシーが生まれつつある感じです。歌
ったり踊ったり、本当に見ている人間を飽きさせない、韓国人デモ隊
のエンタテイメント精神に感服と言う感じです。

おまけ、
今日は、ヴィクトリア公園に、漁業に使う網にリボンを結びつけて大
きく「DownDown,WTO!」と書かれた網が張られました。その時に、大
きなハンバーグを形作った「WTO Hunbergr」と書かれたオブジェが、
持ち込まれたのですが、香港警察が爆発物と勘違いし、15人ほどの警
察官が探知機を持って取り囲み、検査したり重さを量ったり、なかな
か大変でした。しかし、本当にただの紙で作った物であると分かる
と、その15人ほどで大笑いしていました。

今日は、「北京+10とWTO」(主催ITGN)と「グローバリゼーションで
の不法労働と女性への影響」(主催CAW)という言うワークショップとが
行われました。明日は、「WTOに反対する女性のデモ」が午後3時から
APWLD,APWN, AMIHAN&機会平等への女性団体協力会(香港の団体)の
合同主催で行われます。午後2時半に、紫の服を着て、集まることにな
っています。

韓国の人のデモを間近で見るのは初めてですが、本当にそのクリエイ
ティヴィティーあふれるやり方、それに非常によくまとまって行動す
るところ、それに、普通に戻ればとても人懐こいところが香港人の心
をつかんだ感じです。まだ3日残ってますが、本当にいろんな事を学ん
だ感じがします。それから、海外のメディアでも、独立系のメディア
が随分来ています。主に、HPを媒体にしていますが、その使い方にも
感心させられました。小型のビデオカメラで撮り、それをノートPCで
編集し、どんどんアップして行く手早さにも感心です。

では、ひとまず

ちょ

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