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緊急声明 : 賛同の輪が広がっています! 人質と家族への攻撃に抗議する共同声明報告

2004/04/20

緊急声明

賛同の輪が広がっています!人質と家族への攻撃に抗議する共同声明報告

現在の署名者数
804人・23団体 (4月19日午前9時現在)

 「イラクで人質となっている3人とその家族に対する卑劣な攻撃に抗議する緊急共同声明」へのご賛同・ご協力をありがとうございました。発表直後より多数の賛同をいただき、署名者は4月19日午前9時現在で、 804人・ 23団体にのぼっています。

 政府、主要政党、主要報道機関には、4月16・17日でいただいた書名を添え通知いたしました。ご家族の方々にも、みなさまよりいただいたメッセージを添え、近日中にお送りします。

 共同声明には、全国および海外の10代から戦争経験者まで、職業、性別、国籍も多様な人々が署名しています。会社員、自営業、弁護士、研究者、学生、教員、市民団体メンバー、議員、マスメディア関係者、アーティスト等、さまざまな活動をしている人々が、それぞれ一市民として名前を連ねました。

 人質となっていた方々は無事解放・帰国されましたが、彼らとご家族への非難・中傷は、おさまるどころかさらに強まる傾向さえあります。国策に沿わない少数者への攻撃は、日本に生きる私たちすべてに関わる問題であり、声を挙げつづけていきたいと思います。

 声明の表題は「人質となっている」から「人質となっていた」に変わりますが、引き続き、多くの方の署名を歓迎します。署名状況は、随時、こちらのページにアップしていきます。ひとの尊厳を踏みにじり省みない風潮に息苦しさを覚えるすべての人に、この声明が届き、思いをともにする人がこれだけいることが伝わりますよう。

本山央子
アジア女性資料センター運営委員

賛同者のメッセージ(一部)

* 国策に従わない国民は守れないと堂々と言ってのけてしまえる国家。自らの意思で行動する人間には制裁を与える社会。私たちの国とその人々は本当に偏狭になり荒んでしまった・・と、怒りと悔しさと情けなさでいっぱいです。

* お上にたて突く人に対する容赦ないバッシングは、私たちが自由にものを言ったり、行動することをためらわせてしまう、恐ろしい社会を作ります。これは家族の人へのバッシングではなく、私自身への攻撃だと思っています。

* 週刊誌、ウェブの掲示板、テレビでのコメンテーターと称する人たちの発言は、これが「人」としての発言だろうかと強い怒りを感じます。私は昭和前半生まれのいわゆる「戦中派」です。今の政府や右翼マスコミ、それに無批判に追随する一部国民たち。まさに21世紀は「戦前」で始まったと言う感じです。次々と「国民弾圧法」が成立しそれに異議を述べる者は「国賊」にされています。色々な場で、色々な機会に堂々と「異論」を述べてゆきましょう。

* 毎日の報道を見て、「自己責任」を強調する政府関係者の言に疑問を感じます。小泉首相の「テロは卑劣な行為です」には憤りさえ覚えます。ファルージャで何の罪もない市民を600人も殺すのは卑劣な行為ではないのでしょうか?それを支持する日本の行為は卑劣ではないのでしょうか?

* 家族が外国人記者団に話している様子の映像を見て,ショックを受けました.自分の気持ちを恐れて伝えられないようにしている国が,民主国家?!精神的に未成熟な人が集まってるだけの国?!こういう無感情な人々の攻撃と,それに平気でいることこそが,戦争につながるのだと思います.

* 事件直後はとらわれた3人の行動を無謀なものとして批判的に見ていた面もありました。しかし日本政府の意図とは別個のところで行われてきたNGOやフリージャーナリストなど民間人の活動がイラクの人々からの信頼を根底の部分で作り上げてきたことを忘れてはならない、と考えるようになりました。こうした人たちの活動を支持していきたいと思います。

* 国家の論理と別の動きをする人間には、ここぞとばかりに「自己責任」と切り捨てる、政府のあまりの分かりやすい人命軽視に唖然とします。人質救出の運動と、ファルージャでの虐殺を始め、占領軍の戦争犯罪と戦争協力の責任を問う声を、ともに挙げなくてはと思います。

* 『自衛隊の存在が私達を殺す』ことを目の前につきつけられ、心が悲鳴を上げています。彼らはイラクにいたから人質になったのではありません。マドリッドの例を引くまでもなく、私達はイラクに自衛隊を派遣している国の国民であるという事実によって、どこにいても命を脅かされる存在なのだ、と思います。

* イラクで人質となっている3人とその家族に対する卑劣な攻撃には、怒りを禁じえません。人間がここまで堕落してしまったかという、悲しみでいっぱいです。でもそうじゃない誠実な人も沢山まだ残っています。そういう人の声が大きくなれば、この国も変ると信じています。

* 今回こうした事態に立ち至ったのは、イラクの治安のさらなる悪化もありましょうが、それとても、外国軍隊による占領に対するイラクの人々の怒りと、占領とそれに先立つ侵略を支持し追随する国への怒りの高まりの現れであろうと思います。その意味では、3人は日本政府のアメリカ追随政策の犠牲者にほかなりません。そのことを見破られないために、日本政府は、彼らに非があると思わせたいのです。事態の根本を見通せず、3人とその家族を誹謗することほど、同じ日本人として恥ずかしいことはありません。3人のご家族にも、あなた方が謝る必要はないとし上げたいです。

* 社民党福島代表の言うようにイラク攻撃の正当性から論じるべきではないかと思います。マスコミはそれを支持してきた日本の政策から取り上げ議論すべき時にも関わらず、言及が人々の感情を取り上げることに集中して、冷静さを失っているようにもみえます。

* ここ二日のNGO・人質三名の家族の方に対する脅しには悲しみを通り越して恐怖すら感じます。ほんとに恐ろしいことです。国家と市民/NGOの見ている視点は全然違います。NGOの人たちはそこに暮らす「人」を見て何が必要か考え行動しています。一方国家(自衛隊)は自国の利益しか考えていません。一歩譲ってイラクの復興を考えていたとしても「人」は見ていません。ODAがいい例です。自衛隊の人の中にも純粋にイラクの人のことを考えている人もいると思います。でも命令の枠の中でしか動けません。皮肉ですが自衛隊もNGOとして迷彩服・人を殺すことの可能な武器を持たずにイラクへ行けばよかったのです。 NGOは必要です。危険とわかっていてイラクに行くのだから彼らの自己責任です。自己責任ですが政府は危険を少しでも軽減する必要はあります。批判はおかしい。政府の彼らや家族への批判で脅しは助長されます。彼らの自己責任はともかく家族の精神的ケアを政府はどのように考えているのか?政府の責任は大きいです。そしてもっとNGOの重要性を認めるべきだと思います。

* いくつかのメディアの「政府に従わぬ者は保護に値しない」との姿勢は、「体制側・反体制側の選別」を行うことで国民を従わせようとする行為であり、「テロリズム」とともに「ファシズム」の危険を感じております。

* 政府関係者には、憲法を守る事が何よりも大切な事と義務つけられているにもかかわらず、それを踏みにじる行為と発言の数々。 それを平然と見てみぬ振りをする「権力に良心を売り渡した」総てのメディアと評論家達、「二度と戦争には協力しない」と誓った第二時大戦の教訓を忘れてはいないでしょうね? 過ちを繰返さないよう、手後れになる前に、良心に目覚めてほしい。

* 何故、彼らが危険を覚悟でイラクに行かなければならなかったのかという大元、(ストリートチルドレンを生み出しているのは誰か、何故劣化ウラン弾で苦しむ人がいるのか、イラクの真の状況を伝えられるのは誰か)を伝えようとしないマスコミ、考えようとしない政府関係者、並びにそれに追従する人々に怒りを覚えます。

* 家族の方々に対する批判や嫌がらせには唖然とするような思いで、怒りと絶望感がこみ上げてきます。小泉内閣がブッシュの言いなりになって自衛隊をイラクに派遣したことがこのような事件を誘発してしまいました。政府が行わないような、民間に届く支援を行っていた3人の行動を「無責任」だといえる彼らは、いったい日本でイラク復興のために何をしているというのでしょう?辛い立場にある家族に対する無神経な誹謗中傷を行う国民と、それを煽うような報道を行うマスコミに強く抗議します。日本政府は「自衛隊撤退はテロに屈することに繋がる」などという無意味な主張を見直し、今こそ本当の意味で「平和」のため「国民の安全」のために勇気ある決意をしてほしいと願っています。そして、イラク復興のために、武器を持った自衛隊によるアメリカ支援ではなく、3人の志していたような民間支援を政府規模で実現してほしいです。

賛同団体

アジア女性資料センター/ Women in Black東京/ 戦争への道を許さない北・板橋・豊島の女たちの会/ 台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会/ 「戦争と女性への暴力」日本ネットワーク(VAWW-NET ジャパン)/ インドネシア民主化支援ネットワーク/ ピース・オン・プラネット(徳島市)/宗教者平和の会・今治/ 自由空間創楽邑/ 備後・靖国問題を考える念仏者の会/ 平和を考える市民の会/ ふぇみん婦人民主クラブ/ 真夏のソーラン祭IN奈良 わかくさヤ-レン実行委員会/有事法制反対憲法を守る上小地区連絡会/ 第九条の会ヒロシマ/ 女・女西宮/松江ピースネットワーク/ピース・ニュース/京都ー滋賀地域合同労働組合/ ぴぃすうぉ~く 松江/ あんふぁんて平和を創る会22/ 憲法勉強会ベアテの会/ 旭川・生かそう憲法女性達の集い

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